アスペルガーのメソッド

ADHD、アスペルガーとして40年。身につけたメソッド(対策・生き方)をご紹介します。

アスペルガー症候群と診断されてようやく見えた自分の課題。そして人生が一変した話。

 

30歳前半で「発達障害」と診断されて

はじめまして。よしまると申します。

現在42歳、結婚18年目で子どもなし。フリーランスのクリエイター。数年前から海外での生活がメインになっています。

わたしは、このブログをはじめるきっかけとなった、ある疾患を持っています。それは、現在、「発達障害」と呼ばれています。

発達障害には色々な疾患が含まれていますが、わたしは、その中でも、自閉症とADHDをミックスして持っています。幼年期には歩行障害や学習障害もあったと思います。

とりわけ大人になってから悩まされたのは、「自閉スペクトラム症」の症状です。

自閉スペクトラム症は、発達障害の一つで、いわゆる「自閉症」のことです(自閉症とは何かについては、様々な意見がありますので、また後日書きたいと思います)。自閉症といっても、色々なタイプがあります。わたしは、いわゆる「アスペルガー症候群」と呼ばれる自閉症のグループに属しています。

診断を受けたのは大人になってから。30代前半のことでした。もっと詳細に言えば「アスペルガー症候群(ADHDの症状を伴う)、適応障害」と診断されました。

IQ差42、ど・アスペルガー症候群

はじめて医師から「アスペルガー症候群」と診断された時は、ガツーンと頭を打たれたようなショックを受けました。医師は続けて「『ど』が付くアスペルガーですね」と言いました。

わたしが当時抱えていたコミュニケーションの問題、生育歴、IQの偏り、どれをとってもアスペルガー症候群の特徴を見事に表すものだったからです。「『ど』アスペルガー」とは、典型的なアスペルガー症候群だったというわけです。

一番驚いたのは、わたしのIQの偏りです。ある分野のIQは72(境界線)ですが、別の分野のIQは114(平均の上)と、凸凹なのです。33歳の男性の場合、この差が8以上あると、「能力に偏りがある」と診断されるようですが、わたしの場合、なんと42の開きがあったのです。なるほど、これが発達凸凹。

もう、これをもって障害の裏付け。いたく納得しました。

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Formal Assessment – the WISC (intelligence test) | Special Ed: on the bell curveの図を改変)

視力で言えば、左目が0.01、右目が1.0。いわゆる「ガチャ目」のようです。これを裸眼で生きて来たようなものなのです。我ながら、よく矯正もなしに、30年も「ガチャ知能」で生きてこれたと関心したものです。

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近視の世界を描いたPhilip Barlowの作品(出典:Soft Focus Oil Paintings by Philip Barlow | Amusing Planet

診断されたことで、ようやく見えた課題

アスペルガー症候群は発達障害です。発達障害とは、神経に発達に遅れがある障害です。発達、つまり、発達の初期である幼児期からその症状が見られる障害です。

しかし、発達障害の実像が分かってきたのは近年のこと。したがって、わたしの場合、発達障害と診断されるずーっと前から、つまり赤ちゃんの頃から、自閉症やADHDの症状と戦ってきたのです。

でも、発達障害が知られていない時代のことですから、周りから普通の子と違うと指摘される「自分」をコントロールすることは、あまりにも残酷なことでした。親子して、ただ途方に暮れ、自尊心を失うばかりの毎日でした。

しかし、発達障害と診断されてからは、向き合うものがはっきりとしたのです。つまり、症状がはっきりと言語化されたことで、「自分」と「普通の人」との違いの矯正に正面から取り組むことができるようになったのです。

発達障害に関する情報により、人生が一変した

たとえば、書店にいくと、すでに発達障害者が生き抜く術(自分のためのメソッド)が
たくさん書棚に用意されていました(当時は子供を対象としたものばかりでしたが)。

それこそ、発達障害の診断が下されたその足で、東京駅前の大型ブックセンターに行き、発達障害コーナーの本を棚ごと購入(大型カート3つ分)しました。そして、取り憑かれたように発達障害について調べたのです。

以来、人生は一変しました。

簡単なことではありませんでしたが、発達障害と向き合って10年。現在、アスペルガー症候群とADHDの症状はほぼ寛解しています。正確に言えば、少々の服薬とサプリメント、そして認知行動療法によって、症状を他人に見せることはありません。

他者に「変人」と見られなくなった今、40年近い人生の重荷は、風船のように軽くなりました。

一方で、普通の人になって本当に良かったのだろうかという疑問も生じました。不器用な人生です。

 

asperger.hateblo.jp

 

寛解している今、わたしにできることは何だろう

そんなとき、わたしにできることは何だろう。そう考えるようになりました。

その一つが、このブログです。

東京の大きな書店に行けばたくさんの情報を得ることができます。でも、ちょっと離れると書店の発達障害のコーナーは小さなものです。

インターネットを見ても、発達障害に関する情報は、どれも似たり寄ったり。特に、大人の発達障害に関する情報はほとんどありません。

また、その症状について述べるものはあっても、具体的な対処法に関する体験談や、発達障害に関する最新の動向がまとめられたサイトに出会うことは、ほとんどありません。

そこで、わたしが実際にやってみて役に立った、つまり症状の改善がみられたメソッド(解決方法)を紹介してみることにしました。また、発達障害に関するホットなニュースなども取り上げてみたいと思っています。

人生をすこやかにするためのきっかけになりたい

発達障害の症状に悩むすべての方にとって、このブログが、人生をすこやかにするためのちょっとしたきっかけ(もしくは、ヒント)になるなら、うれしく思います。

もちろん、発達障害の人を支えたいと考えている、良き理解者のためにも、このブログを書いて行きたいと思っています。

大人のためのと書きましたが、子ども時代を振り返り、試行錯誤で症状を克服した、その当時、役に立った方法も紹介していきたいと思います。

本業やボランティア、その他の活動もありますから、更新はマイペースです。数年かけて、徐々に慣らしていきます。予めご了承ください。

では、ドキドキしますが、ブログをスタートさせたいと思います!

パンパカパーン♪

2016年、思い立ったが吉日
よしまる

※この記事は、2016/05/09の記事を加筆編集したものです。

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